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マキネッタの使い方は? モカポットの入れ方について

マキネッタの使い方は? モカポットの入れ方について

マキネッタの使い方を紹介します。

マキネッタ(モカポット)は、モカコーヒーを抽出するための器具です。モカコーヒーには独特のコクと苦味がありますので、砂糖やミルクを加えて飲むのが一般的です。当然ですが、エスプレッソではありません。

好みは分かれますが、豆が良ければおいしいコーヒーを抽出できます。

マキネッタの使い方は?

マキネッタの使い方は?

マキネッタは、シンプルな抽出器具です。

抽出原理としては「熱せられた水が蒸気圧によってコーヒー粉の層を通過する」ことになりますので、「透過式抽出+加圧濾過」ということになります。大まかな抽出原理としてはエスプレッソマシンと同じです。

しかし、抽出時間や抽出温度の違いにより異なるコーヒーが抽出されることになります。

[timeline]
[tl label=’STEP.1′ title=’ボイラーに水を入れます。’]

ボイラーに水を入れます。

ボイラー内部の目印位置まで水を入れます。推奨量としては1カップ60ml、2カップ100ml、3カップ160mlほどとされています。安全弁が隠れないようにしておくことがポイントであり、入れ過ぎてしまうと万が一安全弁が作動した際に熱水が噴き出します。[/tl]
[tl label=’STEP.2′ title=’バスケットに粉を入れます。’]

バスケットに粉を入れます。

バスケットに細挽きにした粉を入れます。すり切りいっぱいにすることがポイントであり、エスプレッソマシンのようにタンピングをすることはありません。粉が入りましたら、パッキンと触れる部分の粉を落としてから上部パーツと連結します。[/tl]
[tl label=’STEP.3′ title=’火にかけます。’]

火にかけます。

火にかけますが、五徳に合わない場合には“ガスバーナープレート”などを使うことになります。不安定な状態での使用は危険ですので、まずは五徳との相性を確認しておいてください。[/tl]
[tl label=’STEP.4′ title=’カップに注ぎます。’]

カップに注ぎます。

抽出が終わりましたら、すぐにカップに注ぎます。マキネッタ自体が高温になってしまうので、そのままにしておくと煮詰まったようなコーヒーになってしまいます。[/tl]
[/timeline]

以上がマキネッタの使い方です。

購入直後の場合、はじめの2~3杯は捨ててください。もったいないと思われるかもしれませんが、新しいマキネッタには“アルミ紛”や“工業油”が付着しているリスクがありますので、はじめの2~3杯を捨てるのは必須です。

また、この試運転によってアルミニウムイオンによる金属臭も軽減されます。

[memo title=”MEMO”]抽出後のマキネッタは、水洗いしてからよく乾かしておきます。抽出後のマキネッタをそのまま放置してしまうと“ボイラー内部の腐食”につながります。マキネッタは空焚き防止のために少し水が残るようになってしまうので、そのまま放置してしまうと“孔食(穴が開くような腐食)“の原因になってしまいます。[/memo]

水量と粉量の推奨量は?

水量と粉量の推奨量は?

マキネッタは、水量と粉量がほぼ固定になります。

水量は安全弁下の目印位置まで入れるのが基本ですし、粉量はバスケットにすり切りいっぱい入れるのが基本になります。多少前後させても抽出することはできますが、味のブレをなくすためにも水量と粉量は固定になります。

以下は、推奨量となります。

サイズ水量粉量
1カップ約60ml約7g
2カップ約100ml約12g
3カップ約160ml約17g

マキネッタは、大が小を兼ねません。

このことからも、抽出量によってマキネッタのサイズを使い分けることになります。はじめは難しいかもしれませんが、自分が「どのようにして飲むのか?」を明確にしてからの購入をおすすめします。

私の場合であれば、1カップがベストでした。

コーヒー粉の入れ方は?

コーヒー粉の入れ方は?

コーヒー粉は、バスケットにすり切りいっぱい入れます。

粉を入れる時には“必ずこぼします”ので、バスケット径に合わせた治具(簡易的な漏斗のようなもの)を作っておくことをおすすめします。たったそれだけのことでも粉をこぼさなくなりますし、ミルから直接入れることも可能になります。

おすすめは、クリアファイルです。

クリアファイルを帯状に切り、バスケット径に合わせてテープやホッチキスなどで固定すればOKです。エスプレッソマシンには専用器具があります。しかし、マキネッタにはありませんので自分で作るしかありません。

少し面倒ですが、作っておく価値はあります。

[sc_blogcard url=”https://www.kamosu.org/post-586/”]

タンピングをしない理由は?

タンピングをしない理由は?

マキネッタは、タンピングをしません。

たまに「スプーンを使ってタンピングをする」という情報を目にすることもありますが、マキネッタの水は下から上へと通過することになりますのでタンピングは無意味です。むしろ、抽出効率が落ちます。

基本は、すり切りいっぱいです。

新鮮なコーヒー粉は、水の通過により膨らみます。膨らむことでバスケット内において圧縮されることとなり、抽出効率が良くなります。そのため粉量は、“バスケットにすり切りいっぱい”が基本になります。

粉をケチらないように注意してください。

五徳に乗らない場合は?

五徳に乗らない場合は?

マキネッタは、五徳に乗らないことがあります。

マキネッタの底は、小径です。たとえば、私の使っているビアレッティ社モカエキスプレス1カップの底は直径7cmしかありません。当然、普段使っているコンロの五徳には乗りませんのでミニバーナーなどを使う必要があります。

そこでおすすめしたいのが、ガスバーナープレートです。

ガスバーナープレート(五徳用のアダプター)を使うことにより、気軽にマキネッタを使えるようになります。1000円ほどはしますが、長く使えるものですので100均製品よりもこちらがおすすめです。

【まとめ】マキネッタの使い方は?

マキネッタは、安定した味のコーヒーを抽出できます。水量と粉量は一定になりますので、変更できるのは(基本的には)粒度のみとなります。このことからも、コーヒー豆の良し悪しがダイレクトに反映される抽出器具であると言えます。

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コメント Comments

コメント一覧

  • Akira がコメント

    2021年3月2日 11:38 AM

    大変参考になりました。
    ありがとうございます。

    • kamosu がコメント

      2021年3月3日 10:08 AM

      少しでも参考になったのであれば嬉しい限りです。

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