小さい揚げ物鍋には、鋳物鍋(ダッチオーブンなど)がおすすめです。
揚げ物は、油の深さが食材の高さの3倍以上であることが理想的だとされています。このことからも、小さな揚げ物鍋は理にかなっています。しかし、油の量が少ないことは温度が不安定になることに直結しますので、他要素でカバーする必要があります。
鋳物鍋は、小さな揚げ物鍋にうってつけの条件を有しています。
揚げ物は温度の安定が大切?

揚げ物は、難易度の高い調理法です。
難しさの要因は、油の特性にあります。油は温度の安定しにくい物質であり、「水よりも比熱が小さい(水を1として約0.47)」という特徴を有するために油の量が少なくなるほどに揚げ物の難易度は高くなります。
油温の安定にはいくつかの方法があります。
| 手段 | 仕組み |
|---|---|
| 食材を減らす | 水分の蒸発量を減らす |
| 油量を増やす | 食材に影響されにくくなる |
| 熱容量の高い鍋 | 油の少なさを補う |
油の温度を奪うのは、水分です。
揚げ物は、水分が蒸発する際に油の温度を奪います。そのため、コロッケなどのようなまとまった形をしているものよりも、かき揚げのように表面積の大きなものの方が油の温度を下げてしまう傾向にあります。
このことからも、天ぷらはたっぷりの油で揚げられています。
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ダッチオーブンをお勧めする理由は?

ダッチオーブンは、温度の安定しやすい鍋です。
油の温度を安定させるためには、熱容量を大きくする必要があります。熱容量とは「温度の上昇に必要な熱量」ですので、質量(重さ)が大きくなるほどに熱容量も大きくなって油温の安定につながります。
以下は、鋳鉄・アルミニウム・ステンレスでの比較です。
| 鍋の種類 | 18cm鍋の重さ(kg) |
|---|---|
| ダッチオーブン | 2.0 (蓋なし) |
| アルミの雪平鍋 | 0.45 |
| ステンレスの片手鍋 (三層鋼ステンレス) | 0.45 |
鋳物鍋が優れていることを確認できるかと思います。
鋳物鍋といえばルクルーゼやストウブなどの鋳物琺瑯鍋をイメージされる方も多いかとおもいますが、揚げ物鍋に使うのであれば琺瑯加工の施されていない鋳物鍋(ダッチオーブンなど)でも十分に目的を果たせます。
少なくとも私は(特に価格面とのバランスにおいて)すごく気に入っています。
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【まとめ】おすすめの小さい揚げ物鍋は?
小さい揚げ物鍋には、熱容量の大きな鋳物鍋(ダッチオーブンなど)をおすすめします。揚げ物の難しさは油温のコントロールにあります。油温の安定には高い熱容量が欠かせませんので、油の量を減らすためには揚げ物鍋を重くして対応するしかありません。そのような場合には、鋳物鍋のような熱量量の高い鍋が最適です。






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