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アルミのマキネッタは害になる? 雪平鍋などとの違い

アルミのマキネッタは害になる? 雪平鍋などとの違い

アルミのマキネッタに害はありません。

近年、アルミの調理器具は嫌われがちです。これは、「溶出したアルミが健康への害になるのでは?」と考えられているためであり、家庭によってはすべての調理道具をステンレスに切り替えている場合もあるほどです。

しかし、アルミニウムによる害を心配する必要はありません。

アルミのマキネッタに害がない理由は?

アルミのマキネッタに害がない理由は?

アルミのマキネッタに害はありません。

マキネッタや雪平鍋などのアルミ製調理道具には、微量のアルミニウム溶出があります。しかし、溶出量はあくまでも“微量”であり、日常生活における全ての道具をアルミに切り替えたとしても問題になる量ではありません。

アルミニウム摂取量には許容量が定められています。

  • 0.07mg/kg 体重/週
  • 体重1kg、1週間あたり2mg

詳細に関しては下記URLをご確認ください。

[sanko href=”https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000154945.pdf” title=”アルミニウムの摂取量推計について” site=”厚生労働省” target=”_blank”]

[sanko href=”https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuten/aluminium/index.html” title=”アルミニウムに関する情報” site=”厚生労働省” target=”_blank”]

これらのことからも、アルミのマキネッタに害はありません。

[memo title=”MEMO”]雪平鍋などには多少の注意が必要です。基本的にアルミの調理道具に害はありません。しかし、金属には“酸に弱い”という特徴がありますので、トマトの煮込み料理などをしてしまうとアルミの溶出量は格段に増えてしまうことになります。その点さえ守られていれば気にする必要はありません。[/memo]

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マキネッタにはアルミがおすすめ?

マキネッタにはアルミがおすすめ?

マキネッタにはアルミがおすすめです。

マキネッタ(モカポット)には、大きくアルミ製とステンレス製があります。近年では上記で説明した“健康への不安感“からかステンレス製にも人気があります。しかし、基本的にはアルミ製のマキネッタをおすすめします。

コーヒーの味は、抽出時間と抽出温度の影響を受けます。

アルミはステンレスよりも熱伝導率に優れた素材ですので、アルミのマキネッタはステンレスのマキネッタよりも“嫌な苦味が少ない”ということになります。これは、コーヒーの嫌な苦味が高温と抽出時間の長さによって抽出されやすくなるためです。

このことからも、特にこだわりがない場合にはアルミ製をおすすめします。

[sc_blogcard url=”https://www.kamosu.org/post-556/”]

[sc_blogcard url=”https://www.kamosu.org/post-557/”]

アルミ製マキネッタの注意点は?

アルミ製マキネッタの注意点は?

アルミに赤サビは出ません。

しかし、長時間水に触れていることによる“孔食(穴が開くように浸食していく腐食)”は起こりますので、可能な限り乾燥させておくことがポイントになります。アルミは、乾燥によって酸化被膜を形成して安定した物質になります。

問題となるのは、抽出後の後片付けです。

抽出後のマキネッタには、ボイラー底部に少量の水が残るような仕組みになっています。これは空焚きを防ぐためには必要な仕組みなのですが、抽出後のマキネッタお放置してしまうとボイラー底部の孔食が進んでしまうことになります。

そのため、使用後はすみやかに片づけることをおすすめします。

[sc_blogcard url=”https://www.kamosu.org/post-609/”]

【まとめ】アルミのマキネッタは害になる?

アルミニウムのマキネッタに害はありません。アルミニウムの溶出量は微々たるものであり、すべての調理道具をアルミに切り替えたとしてもJECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)の示している“アルミニウム摂取の許容量”には遠く及ばない数値となります。特にマキネッタはコーヒー抽出のみに使用する道具ですので、気にするだけ無駄であると言えます。

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