サビた鉄フライパンの再生方法は? リセットのやり方

サビた鉄フライパンの再生方法は?

サビた鉄フライパンを再生させます。

鉄フライパンは、普通に使っていればサビません。しかし、間違った使い方や使わない期間が長くなることによりサビてしまうこともあります。使用頻度の低い鉄フライパンには注意が必要です。

ちなみに、使いにくい鉄フライパンのリセットも同じ方法でできます。

準備するものは?

準備するものは?

ポイントは、サビを完全に落とすことです。

少しでもサビ(赤サビ:Fe2O3)を残してしまうと金属組織の隙間を腐食させて内部をボロボロにしてしまいますし、サビの部分が抵抗になってくっつきやすいフライパンになってしまいます。

そのため、いくつかの道具を準備します。

  • ガストーチ
  • スクレーパー
  • ワイヤーブラシ(ステンレス)
  • 紙ヤスリ
  • クレンザー
  • 新聞紙

サンドペーパー(紙ヤスリ)は「#120~#200」「#200~#320」「#400~#480」くらいの3種類を使うのが理想ですが、今回は#120と#240の2種類で作業を進めていきます。エプロンやマスク、手袋(ゴム手袋や軍手など)があればなお良いです。

また、作業をイメージして環境に応じた準備もしてください。

MEMO
今回の鉄フライパンは、中央部の樹脂層(ポリマー層)が除去されてしまったために錆びました。この鉄フライパンはトマト料理にはまっていた時期に重宝していたのですが、トマト料理に飽きるとともに使用頻度が激減してしまいました。鉄の地肌がむき出しになっている(銀色になっている)のは、鉄がトマトの酸に侵されてしまったためです。

鉄フライパンの再生方法は?

鉄フライパンの再生方法は?

時間に余裕のある日に作業します。

作業の流れとしては「①汚れを焼き切る→②ペーパー掛けをする→③クレンザーで磨く→④から焼きをする→⑤油ならしをする」となり、各工程にはそれなりの時間がかかります。特に、①と②(ものによっては④)の作業には根気が入ります。

腰を据えて作業できる時間的な余裕が必要です。

STEP.1
汚れを焼き切ります。
汚れを焼き切ります。

鉄フライパンの外側にこびりついている汚れを取り除きます。まずは高温に熱して汚れを炭化させます。汚れが燃えますので驚かないように注意してください。十分に炭化させたら、スクレーパーやワイヤーブラシなどを使ってこそげ落とします。

STEP.2
ペーパー掛けします。
ペーパー掛けします。

ペーパー掛けは「粗目→中目→細目」の順番に行います。今回は「#120→#240」で作業していますが、適切なサンドペーパーの番手はフライパンの状態に左右されますので紹介している番手はおおよその目安程度に考えてください。

STEP.3
クレンザーで磨きます。
クレンザーで磨きます。

ペーパー掛けが終わりましたら、クレンザーで磨いていきます。クレンザーの種類は粉末タイプとクリームタイプのどちらでもかまいませんが、粒子の大きさが異なりますのでより滑らかにしたい場合にはクリームタイプを選びます。

STEP.4
から焼きをします。
から焼きをします。

クレンザーでの磨き(洗い)が終わりましたら”から焼き”します。青灰色になるまで熱することがポイントであり、これによって「サビ(赤サビ)がでにくくなる」「油なじみが良くなる」などのメリットが得られます。ちなみに青灰色の正体は四酸化三鉄と呼ばれる安定した酸化皮膜です。

STEP.5
油ならしをします。
油ならしをします。

から焼きが終わりましたら、油ならしをしていきます。油ならしには「野菜くずを炒める」「油を薄く塗って加熱する」「油を薄く塗ってオーブンで焼きつける」などの方法があり、一般的には野菜くずを炒める方法が好まれています。繰り返し野菜くずを炒めることで「油が劣化(重合)することによる樹脂層(ポリマー層)」が形成されていきます。

以上が大まかな作業工程です。

電動工具(ディスクサンダーやワイヤーカップブラシなど)を使用する場合には、怪我だけには注意してください。電動工具を使えば短時間にリセットできますが、よほどの状態でなければ手作業でも問題ありません。

また、ガストーチやカセットコンロの扱いにも注意が必要です。

【まとめ】サビた鉄フライパンの再生方法は?

サビた鉄フライパンは、軽度であれば再生できます。作業工程としては「①汚れを焼き切る→②サビを落とす→③表面を滑らかにする→④酸化皮膜を形成させる→⑤樹脂層(ポリマー層)を形成させる」となります。難しい作業ではありませんが、根気のいる作業となります。

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