【理屈で解説】鉄フライパンについて

雪平鍋で揚げ物はできる? アルミの片手鍋をおすすめしない理由

雪平鍋で揚げ物はできる?

雪平鍋でも揚げ物をすることができます。

しかし、おすすめはしません。揚げ物鍋の条件には「熱容量の高い鍋(厚手で重い鍋)」が好まれますが、アルミは密度の低い素材ですので銅や鉄などと比べると「揚げ物には向かない鍋」であると言えます。

また、把手が木製であることもおすすめできないポイントです。

雪平鍋の軽さは揚げ物に不向き?

雪平鍋の軽さは揚げ物に不向き?

揚げ物には重い鍋が適しています。

重さは熱容量(蓄熱性)に直結します。熱容量は「比熱×密度(重さ)」で求められますので、基本的には(油の量が一定であれば)鍋が重ければ重いほど油の温度が安定しやすいということになります。

揚げ物鍋に銅鍋や鉄鍋が好まれるのはこのためです。

材質密度(kg/m3
アルミニウム2700
8960
7870
ステンレス7820

同じ形状の場合、アルミ鍋は極端に軽くなります。

揚げ物の難しさは温度管理にあります。油をたくさん使えば「温度管理が容易になる」ことにより「揚げ物の失敗が少なくなる」「油が劣化しにくくなる」などのメリットが得られますが、一般家庭では現実的ではありません。

そこで、熱容量の高い鍋を使うことにより少ない油でも温度を安定させやすくします。

揚げ物鍋の素材による比較

揚げ物鍋の素材による比較

揚げ物鍋は素材により異なる特徴を持ちます。

たとえば、揚げ物鍋には銅鍋や鉄鍋が好まれています。これは、銅鍋には「熱伝導率に優れ、熱容量も大きい」という特徴があり、鉄鍋には「熱伝導率はさほど良くないが、熱容量が大きい」という特徴があるためです。

以下は主な素材の特徴です。

材質熱伝導率(w/m・K)密度(kg/m3
銅鍋
(386.00)

(8960)
鉄鍋
(67.00)

(7870)
アルミ鍋
(204.00)
×
(2700)
ステンレス鍋×
(16.00)

(7820)

素材の特徴を踏まえた上での揚げ物鍋としての性質です。

材質特徴
銅鍋熱ムラができにくく温度も安定する
鉄鍋多少熱ムラはできやすいが温度は安定する
アルミ鍋熱ムラはできにくいが温度は安定しない
ステンレス鍋熱ムラはできるが温度は安定する

以上のことからも、揚げ物鍋としての優劣をつけるとするならば「銅鍋>鉄鍋>アルミ鍋>ステンレス鍋」の順になります。一般的な雪平鍋の素材はアルミ(もしくはステンレス)であることが多いことからも揚げ物鍋としてはおすすめできません。

できなくはありませんが、扱いにくいためです。

木製の把手は焼ける?

木製の把手は焼ける?

雪平鍋の注意点として、把手が木製であることが挙げられます。

アルミは熱伝導率に優れています。熱伝導率の良さは多くの場面でプラスになる特徴ではありますが、雪平鍋での揚げ物をする場合には「木製の把手が長時間高温にさらされてしまうリスク」を考慮しなければなりません。

これは、木材には低温炭化のリスクがあるためです。

外部URL:東京消防庁「木材の長期低温過熱による出火危険性について

また、片手鍋であることも問題になります。

揚げ物鍋の多くが両手鍋であるのは「把手に引っかかることによる事故」を未然に防ぐためであり、特に小型の片手鍋の場合には(五徳との相性や鍋径と把手のバランスにより)不安定になりがちであることにも注意が必要です。

事実、雪平鍋の取扱説明書には”揚げ物NG”と書かれているはずです。

補足説明

油を節約するために雪平鍋での揚げ物を考えているのであれば、フライパンを使って揚げ焼きにすることをおすすめします。クリームコロッケなどのようにフライパンでは難しい料理もありますが、多くの料理は揚げ焼きで作れます。

まとめ

雪平鍋で揚げ物はできる?

雪平鍋でも揚げ物はできます。しかし、アルミやステンレスは揚げ物に向かない素材であることからもおすすめはしません。また、片手鍋(特に木製の把手)での揚げ物にはリスクが伴いますので、使用する際には十分な注意が必要です。

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