ジャムの蓋が開かない? きつくしまったふたを開ける方法について

ジャムの蓋が開かない?

ジャムの蓋を開けるには、いくつかのコツがあります。

常温保存が可能になっているジャムは、脱気(内圧が低く)されています。当然、蓋は固く締められていますので、普段通りの開け方(手首をひねるようにする開け方)では開きにくくなっています。

そこでポイントとなるのが、3点です。

ジャムの蓋を開けるためのポイントは?

ふたを開けるには3つのポイントがあります。

それが、「手が滑らないようにすること」「手首ではなく背中や胸の大きな筋肉を使うこと」「蓋を温めてスチールの熱膨張を利用すること」です。

これら3点を意識することにより開けやすくなります。

ポイント仕組み
手が滑らないようにする力を伝える
大きな筋肉を使う筋力は筋肉の大きさに比例する
蓋を温める蓋の熱膨張量を利用する

基本的には、すべてを同時に実施します。

滑ってしまっては力が伝わりませんし、手首で開けようとしても前腕の筋肉では弱すぎます。また、蓋を温めておく(緩めておく)ことにより、固くしまったふたを多少なりとも緩められることになります。

ジャムの蓋が滑らないようにするには?

ジャムの蓋は、滑らないようにしておきます。

やり方は単純であり、ぬれ布巾をあてただけでも滑りにくくなります。また、この場合に必要な筋力は「握力ではなく把持力(つかんだものを離さない力)」ですので、筋骨隆々な方であっても弱いことも珍しくはありません。

滑らないようにしても把持力が不足してしまう場合には、専用オープナーの使用をおすすめします。

ジャムの蓋に大きな力を伝えるには?

筋力は、筋肉の大きさに比例します。

一般的にジャムの蓋は手首をひねるようにして開けられています。これは前腕の筋肉を使った動作であり、脱気されたジャムの蓋を開けるには力不足になります。そこで利用するのが、広背筋(または大胸筋)です。

大きな筋肉を使うことにより、大きな力を使えることになります。

利き手使う筋肉
右利き広背筋(背中の筋肉)
左利き大胸筋(胸の筋肉)

利き手により使う筋肉が変わります。

これは、利き手の方が蓋を固定しやすい(把持力が強い)ためです。右利きであれば、右手でふたを持ち左手でびんを固定します。左利きであれば、左手でふたを持ち右手でびんを固定することになります。

いずれの方法でも手首は固定します。

利き手開け方
右利き引きつけるように開ける
(広背筋、上腕二頭筋)
左利き押し出すように開ける
(大胸筋、上腕三頭筋)

この方法により、手首で開けるよりも格段に強い力を発揮できます。

ジャムの蓋を緩めるには?

ジャムの蓋は、温めることにより緩みやすくなります。

これは、ジャムの蓋(スチール)とびん(ガラス)との間には、熱膨張係数と熱伝導率の違いがあるためです。具体的には、ジャムの蓋を50℃ほどのお湯につけることにより蓋だけが膨張して緩みやすくなります。

以下は、参考値です。

素材熱膨張係数
10-6/K(m)
熱膨張率
W/m・K
11.783.5
ガラス90.55~0.75

とても小さな違いです。

しかし、実際に試してみると驚くほどに効果があることを実感できるはずです。沸騰湯を使ってしまうとガラスが温度差により割れてしまうことがありますので注意してください。ここでは50℃としていますが、大体で大丈夫です。

また、温めることでジャムの固着が剥離しやすくもなります。

【まとめ】ジャムの蓋が開かない?

ジャムの蓋を開けるには、「滑らないようにすること」「手首ではなく背中や胸の大きな筋肉を使って開けること」「びんの蓋部分を温めて温度差(または熱膨張率の違い)により緩めておくこと」の3点がポイントになります。筋肉の使い方は難しく感じられるかもしれませんが、筋トレをしている方であればプル系の種目(懸垂など)とプッシュ系の種目(腕立て伏せなど)を比較するとイメージしやすいかと思います。

コメントを残す